≪CH.PONTET CANET 2007≫
(シャトー・ポンテ・カネ)
皆さん、こんにちは。ゆうきです。
以前の記事で、ボルドーはヴィオディナミが難しいということを書き、ヴァンナチュさんが、格付けワインではポンテ・カネの成功が転機になっていると書いてくれたことがあります。
今回は、そのボルドーワインでは珍しく自然派の造りを行っている『シャトー・ポンテ・カネ』について書かせていただければと思います。
Contents
CH.PONTET CANET(シャトー・ポンテ・カネ)
フランス・ボルドー地方のワインで、メドック格付け5級に格付けされているワインです。現在のオーナーは、コニャックの生産者である、テスロン家です。
シャトー・ポンテ・カネはボルドーでは難しいとされていたビオディナミによる栽培を行い、ボルドー左岸のワインでは初めてビオディナミの認証を取得しました。
今回は、そんなボルドーワインのビオディナミの先駆者である、シャトー・ポンテ・カネについてのテイスティングレポートです。
シャトー・ポンテ・カネ2007 テイスティングレポート
農法:ビオディナミ
畑:グリーンハーヴェストなし。馬で耕す
酵母:天然酵母
熟成:50%の新樽、35%のアンフォラ、15%の1年使用墫
その他:ビオディナミ認証取得(ヴィオデュヴァン、デメテール)
色 | 色は濃い紫色で、まだまだ若い感じです |
香 | カシスやブラックベリーの黒い果実の香りに、僅かにスモーキーさも感じられます |
味 | 口にふくむと、タンニンが強く、がっしりとした骨格があり、濃厚な味わいです。ポイヤックらしい重厚なワインで、正にパーカー好みのワインといった感じでした |
おそらく飲むのが早すぎたせいだと思いますが、タンニンがきつくて濃厚で、飲み疲れしてしまうワインでした。
正直、自然派らしさはまったく感じません。モダンで濃厚な流行のワインといった感じです。
ビオディナミに転換してとても高い評価を得たので、いかにも自然派っぽい感じなのかと思っていたので、これはかなり意外でした。
ですが、個人的にはとても良いことだと思っています。
「自然派」としてのネームバリューではなく、良いワイン造りを追い求めた結果、自然派に行きついたのであれば、ワイン造りにとって素晴らしいことです。
もちろん、ネームバリューを利用するのは悪いことではありませんが、今までも良いワインを造ってきたのだから、無理やりスタイルを変える必要は無いと思っています。
良くも悪くもきちんと「ボルドーワイン」でした。
ゆうきの自然派レポート
自然派っぽさ:★☆☆☆☆
濃厚さ:★★★★☆
果実味:★★☆☆☆
自然派っぽさは無いですが、ボルドーワインを代表するビオワインです。自然派ワインに興味がある方は、ぜひ飲んでみて下さい。
シャトー・ポンテ・カネについて
シャトー・ポンテ・カネは、1975年までクリューズ社がオーナーを務めており、お世辞にも質の良いワインとは言えませんでした。
ですが、1975年からはコニャックの生産者である、テスロン家が買い取り、見違えるような高品質のワインが造られるようになりました。
さらに、2004年からはビオディナミをと入れた栽培を行い、左岸のシャトーでは初めてビオディナミの認定を受けています。



シャトー・ポンテ・カネの畑は、あの5大シャトーのひとつである、シャトー・ムートン・ロートシルトの向かいという絶好のロケーションに位置しています。
このように、大変優れたテロワールを持っているシャトー・ポンテ・カネは、1855年のメドックによる格付けで、5級に格付けされています。
ですが、近年はその質の高さから、3級と同程度と評されています。
その質の高さから、フランスのワインガイドである『レ・メイユール・ヴァン・ド・フランス』の2010年版では、最高評価である3つ星に選ばれました。
3つ星に選ばれているシャトーは、ボルドーでは18の生産者、フランス全体でも56の生産者しかいません。
また、著名なワイン評論家である、ロバート・パーカーJrも、シャトー・ポンテ・カネを称賛し、2010年ヴィンテージでは、100点の評価を付けました。

今回はシャトー・ポンテ・カネについて書かせていただきました。ボルドーでも自然派の流れが来る、きっかけとなったワインです。今後も色々なワインを楽しんでいきたいと思います。
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