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自然派ワイン?宇宙のパワー?!ビオディナミとは

自然派ワインの世界に足を踏み入れると 割と頻繁に聞くワード。ありますよね。
ビオディナミ。(バイオダイナミック)
そうかも!聞いたような気がするという人も多いはず。なんといってもこのビオディナミ、話題が豊富ですから「!?」とか「!!」とかいっぱいなんです。
”ビオ”とついてるあたりから 自然に優しい感じ?そんなイメージを受ける人は多いと思いますが、そんな生半端な自然じゃありません。
向き合うべきは「宇宙」
そう。宇宙なんです。
あっ、ちなみに自然派ワイン=ビオディナミというわけでもありません。
また、ビオワイン=ビオディナミでもありません!そのへんについてのお話していきたいと思います。
ビオディナミの農法とは??
まず、ビオロジック農法(オーガニック農法、有機農法)とは農薬などの化学薬品や化学肥料を一切使わない農法です。ここまではビオディナミ農法も同じです。
なので、ビオディナミでもビオロジックでも『ビオワイン』と言えるわけです。
ちなみに、前回の「【自然派ワインとは?】~自然派ワインとビオワインの違い~」に書いたように、自然派ワインは定義はなく大きなくくりで、その中にビオワインが含まれます。
では、ビオディナミになるとビオロジックとどう違うかというと・・・
- 天体の動きをもとに栽培スケジュールを決める。
(ビオディナミカレンダー)
- 土壌を浄化、活性化させる。
(自然に存在するもののみを使用して肥料とする。牛糞とかタンポポとか)
大元から整えていこうってことです。シンプルに言えば。
- 樽詰めや瓶詰めもビオディナミカレンダーに従って行う。
・・・このような感じです( ..)φメモメモ
ビオディナミ農法の考え方とは??
1942年に神智主義の人智学者、ルドルフ・シュタイナーが行った講演に基づくもので
「それまでの農業における栽培方法を否定」し「土壌と植物、動物の相互作用だけでなく、宇宙のエネルギーを土壌に呼び込み様々な天体の作用を農作物の成育に生かすことを目指した農法」
少し難しいですが
”人間も植物も全ては調和しながら生きていて、それは地球上だけでの話ではなく宇宙も含めての関係性である。全てのものが調和しながら生きているのだ”
という、あくまで宇宙の一部としての地球であり、大きな影響を宇宙から受けているのだ。という考え方。ビオディナミ農法とは宇宙を含める自然のパワーを取り入れることによって土壌、ひいては作物自体の力を引き出そうというものなのです。
まぁ究極のこだわりと考え方、ポリシーとでも言えるかも知れませんね。
お察しのとおりこのビオディナミ農法、非常に非効率的であり生産性はかなり低いですから。
ビオディナミ農法には不思議な側面も!?
究極の有機栽培農法でもあるビオディナミですが、その象徴でもある宇宙のエネルギーという点に違和感を感じた人もいるかもしれませんね。
もちろん考え方なので支持するもしないも、自由です。
正直、取る人によっては若干の胡散臭さも生んでしまう要素があるというのもビオディナミの持つ側面でもあるのです。
「エネルギー」とか「気」など、わからなくはないです。個人的にも。
パワースポットしかり、そういったエネルギーと呼ばれるものはあるような気もします。
ですが~非科学的要素、さらにはオカルト的な要素が垣間見えるのがこのビオディナミでもあるんです。
雌牛のツノに牛糞を詰め冬の間土に埋めたり。。
水晶の粉をツノに入れるヴァージョンもあります。。
おまじないみたいですね(と私は思ってしまいました)
ビオディナミが絶対的で素晴らしく優れていて。というのは考え方の問題かなぁと思います。
とは言え、忠実に全てを実践している生産者は少なく、その考え方を取り入れている。にとどめているところが多いようです。
究極に自然のエネルギーを取り入れたワイン。興味ありますね。
ビオディナミを証明する認証マーク「demeter」
こちらも前回の記事でご紹介しましたが、ビオディナミのワインを探すときに役立つ”認定”がビオディナミにはあります。
デメテール「demeter」
(ビオディナミ農法を実践をしている団体)
ビオディナミ農法に則ってぶどう栽培が行われていることを証明するもの。実践して7年目から正式な認証が与えられます。
「demeterマーク」の記載
この認証はかなり審査も厳しく、認証を受けることを目的にすると葡萄の栽培方法にもかなりの制約がでてきます。
ですから現実的にはその精神のみを取り入れ認証はあえて取らない生産者も多いのだそうです。
まとめ
いかがでしたか?今回は気になるビオディナミワインについてまとめてみました。
ワインの生産者であれば、美味しいワインを作りたいという思いは皆に共通するところだと思います。
しかしそのアプローチや考え方は様々。ビオディナミはその中でも”人とは””植物とは”そういった哲学的な視点に立ち返っての農法だと言えますね。
実際この農法を取り入れたことにより、ぶどう自体の生命力が上がり病気に強くなったという話もあるようで、大地に加え宇宙のパワー面白いですね。あとはお味がどうなのか。
聞くところによると非常にピュアで美味しい~なんていう声も。
付加価値的な要素も大きいかなぁとは思ったりしますが(なんせ絶対数が少ないので)気になるビオディナミワイン。飲んでみたいですね。
おさらい
- 自然派ワイン≠ビオワイン(前回の「【自然派ワインとは?】~自然派ワインとビオワインの違い~」より)
- ビオワイン⇒ビオディナミorビオロジック
- ビオディナミ≠ビオロジック
「自然派ワインとは?」記事一覧
自然派ワインとは?(その2~自然派ワインとビオワインの違い~)
自然派ワインとは?(その3~ビオワイン≠ビオディナミワイン~)(今ご覧いただいているこのページです)
もご覧ください^^