イタリアの自然派

ゆうきさんイラスト皆さん、こんにちは。ゆうきです。

自然派のワインと言えば、フランスやアメリカが盛んなイメージがありますが、イタリアでも自然派のワイン造りに力を入れています。

そこで今回は、イタリアの自然派についてご紹介いたします。

イタリアワインの基本

皆さんは、イタリアワインというとどのようなイメージがあるでしょうか。

ワインにおいては、フランスがあまりにも有名なので、イタリアワインはその陰に隠れがちですが、イタリアワインにも素晴らしいワインが沢山あります。

イタリアのワイン造りは、次のような歴史をもちます。

  • イタリアでのワイン造りの歴史は紀元前2000年に遡る
  • ギリシャ時代からイタリアは『エノトリアテルスワインの大地)』と呼ばれるほどワイン造りに適した土地だった
  • ギリシャ→イタリアと伝わったワイン造りがフランスやドイツに広がる

また、イタリアの20の州すべてでワインが造られています。

  • イタリアは、南北に細長く伸びているため、その土地ごとを代表した、多種多様なワインが造られている
  • その土地ならではのぶどう品種が各州にある(土着品種)
  • シチリアやサルディーニャ等、島でもその土地ならではのワインが造られている

このような良い条件が多いものの、それに甘えてしまい不遇の時代もありました。その後、イタリアワインルネッサンスが起こり、良質なワイン造りが復活します。

2000年前後には、フランスのぶどうを使って作られた、フランスのボルドースタイルのワインも非常に優れたものが造られ、世界で高く評価されました(もちろん、今でも高評価を受けています)。

一方で、近年は世界中で、その土地ならではのワイン造りが再び注目を浴びており、土着品種の多いイタリアは、改めて土着を活かすワイン造りが見直されています。

イタリア二大産地と白の産地のご紹介

イタリアでの有名なワインの生産地に、ピエモンテトスカーナがあります。フランスのブルゴーニュとボルドーのような関係といえばイメージしやすいかもしれません。

ピエモンテ

ピエモンテのワインは、ネッビオーロというぶどう品種を使ったワインが有名で、バローロやバルバレスコというワインが有名です。長期熟成に耐える力強いワインで、バローロは【イタリアワインの王様】、バルバレスコは【イタリアワインの女王】と言われています。

トスカーナ

トスカーナのワインは、サンジョベーゼという品種を使ったワインが有名で、キャンティやブルネッロ・ディ・モンタルチーノというワインが有名です。また、先ほど書いた、フランスのぶどう品種を使って作られたワインで、スーパータスカンと呼ばれるワインが生産されているのも、この地域です。

フリウリ

他にイタリアワインで有名な産地としては、白ワインの聖地と呼ばれる、フリウリが挙げられると思います。

ピエモンテやトスカーナで有名なワインは、ほとんどが赤ワインで、白ワインで良質なものとなるとかなり少なくなります。

もともと、イタリアワインで白ワインというと有名なものは少ないですが、そんな中でフリウリの白ワインは非常に良いものが多く、イタリアで白ワインをというとフリウリのワインを思い浮かべる方も多いと思います。

イタリアの自然派事情

イタリアオーガニック農法研究所 (Fondazione Italiana per la Ricerca in Agricoltura Biologica e Biodinamica)が行った調査によると、イタリアで有機農法によるぶどう栽培を行っている畑は、72,300ヘクタールで、なんと世界全体の22%を占めているそうです。

オーガニックのぶどうを栽培しているぶどう農家は約10,000軒で、そして1,300軒のワイン農家が、オーガニックのイタリアワインを醸造しています。

そして、さらに興味深いのが、イタリアオーガニックの農業協同組合(Associazione Italia per l’Agricoltura Biologica)によると、イタリアでは農薬の使用は必要ない、とまで言っています。イタリアでは、農薬を使っても使わなくても、1ヘクタールあたりのぶどうの生産量は11,100キロで、変わらないそうです。

フランスでも、南部のラングドック=ルーション等では、農薬を使用しないぶどうの栽培がしやすいといった特徴がありますが、イタリア温暖な気候も、同様に自然派ワインを造るのに非常に適している地域なのです。

有名なイタリアの自然派ワインの生産者

≪ヨスコ・グラヴナー≫

イタリアでの有名な自然派ワインとして真っ先に思い浮かべるのが、グラヴナーではないでしょうか。イタリアのフリウリを代表する自然派のワイナリーです。

昔は、ステンレスタンクを使用した、ピュアでキレイな白ワインを造っていたのですが、80年代に入るとバリック樽を用いた製造に変更します。それによって、高評価を得ることになり、さらに自然な味わいを求めていきます。

90年代に入ると、バリック樽から、木製の大きな醗酵タンクに変更して発酵を行い、大樽で熟成させます。ぶどうの栽培もより自然な造りを追及してゆき、日本の自然農法の父である、「福岡正信」を信奉したと言われています。

最初は、 周囲から好奇の目に晒されますが、ビオロジカルなぶどう栽培へシフトしたそうです。

そして、2001年に大きな変化が訪れます。今まで使用していた、木製の大きな醗酵タンクを廃止して、ぶどうの発酵を行う容器をアンフォラへと変更します。

アンフォラとは、古代ギリシャやローマなどの地中海沿岸の地域で広く使われていた貯蔵・運搬用の壺です。2つの持ち手とくびれのある胴体が特徴で、ワイン、オリーブオイル、オリーブ、穀物、などの必需品を貯蔵・運搬するのに用いられていました。

グラヴナーはこのアンフォラで温度コントロールをせずに約7ヶ月間の発酵を自然酵母のみで行い、その後、大樽での熟成、瓶内熟成後リリースします。

酸化防止剤も使用しない自然派ワインで、評論家や自然派のワイナリーから、とても高い評価を得ています。

≪ラディコン≫

こちらもグラヴナーと並ぶイタリア自然派ワインの造り手です。ラディコンもグラヴナーと同じくフリウリの生産者で、こういったことからもフリウリは自然派ワインでは非常に有名な産地の一つとなっています。

ラディコンのワイン造りの哲学は、常に大地と環境に最大限の敬意を払った、自然なワインを造ることだと言います。

1995年以降、ぶどう畑での化学肥料の使用をやめ、畑への農薬の散布も必要最低限に減らし、消費者の健康に有害でないと保証のできる製品のみを使用しています。

さらにブドウを間引くことで、ブドウの収量を1ヘクタールあたり5トン以下抑え、完熟したブドウ使用します。白ブドウに長期間のマセレーションを行い、長期間の樽熟成とビン熟成をしたのち、リリースされます。酸化防止剤も無添加です。

このように、ラディコンの代名詞といえる存在が、赤ワインのような複雑性を持つ「オレンジワイン」です。1970年代までは当たり前のように行なわれていた、白ブドウの果皮も一緒に醸造する事で、 赤ワインのようなボディと複雑性がありながら、白ワインの飲み心地の良さを 備えたラディコン独自のスタイルを創り上げていったのです。

ソムリエのヴァンナチュ
ヴァンナチュ
 私も、ヨスコ・グラヴナーとラディコンは、かなり個性的で「これ…劣化しているのでは?」と思わせるようなワインでありつつ、異臭ではない、まさに自然派の巨匠だと思います。(ホントに劣化しているワインは多くあるのに、この2人は強烈な個性なのに腐敗酵母などの香りとは違います)

まとめ

ゆうきさんイラスト今回はイタリアの自然派ワインについてご紹介しました。

イタリアワインと言うと赤ワインが有名ですが、イタリアの自然派ワインには、白ワインが多く存在しています。

フランスとは少し違った、独特の自然派ワインが楽しめますので、興味がある方はぜひ飲んでみて下さい。

ソムリエのヴァンナチュ
ヴァンナチュ
 ラディコンは昨年(2016年)に亡くなっています。彼が造ったワインを見つけたら、買っておきましょう!!

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